複数の借金を作ってしまった人がよく考えるのが「労金(ろうきん)」での借り換えです。
労金で借金を一本化しようと、多くの人が考えるようですが、やはり世の中そんなに甘くはありません!
まずそもそも、労金でお金を借りる場合、基本的に組合員になっていないと無理です。公務員や会社の労働組合に入っているという前提がありますので、なんのツテもない方は労金で借金を借り換えるのは諦めたほうがよさそうです。
また、最近になってようやくろうきんでも借金の借り換えを前面にアピールしてきていますが、その審査基準はまだまだ謎です。
労金の公式サイトによると、借り換えのモデルケースが
- 約3社以内
- 原則150万円以下
- 返済の遅延はなし
という、結構厳しい条件になっているので、当てはまる方はいいですが、実際にはなかなかいないんじゃないでしょうか。。
まあ労金でお金を借りると決めた時点で、完全に自分だけでコッソリとという感じでキャッシングは無理ですし、結構厳しい印象があるのが、ろうきんでの借り換えです。
ただ、一旦融資が決まれば、確かに金利はかなり低いので、複数の借金をまとめるには最適な金融商品なのは間違いありません。
貸付条件も、固定金利はもちろん、金融機関によっては変動金利にも対応しており、どちらもかなり低い金利で融資が受けられます。
ですので、もし自分が労金で融資を受けられる資格があるのなら、ぜひ一度、審査に申し込んでみるのがいいと思います。
ろうきんのカードローン【マイプラン】での借り換えにもメリットはあったが・・
中央労働金庫(中央ろうきん)にはカードローン【マイプラン】がありますが、団体会員や生協会員はもちろん、一般の方の借入でも低金利で人気の高い金融商品です。
当然、金利が低いカードローンなので、消費者金融やクレジットカード等の借り換えにも活躍できるのでおすすめだったのですが。。
残念ながら『2018年3月30日実行分まで』で終了・・(>_<)
まあ、借り換え可能だったとしても「団体会員の構成員に限り」という条件がついていましたので、やはり労金での借り換えは一般人には縁のない話ということでしょうか。。
ちなみに中央ろうきん以外にも、借り換え可能な金融商品を提供しているろうきんが幾つかあります。
- 近畿ろうきん【スマートチョイス】
- 借り換え用途としても利用可能なろうきんのカードローン「スマートチョイス」です。ただし、会員組合員のみ利用可能なので、条件はかなり厳しいと思ってください。もし利用可能ならば、かなりの低金利で借入が可能なので、借り換えにはピッタリの金融商品といえます。
- 長野ろうきん【無担保借換ローン】
- こちらも会員組合員限定なってしまいますが、他の金融機関からの借り換えに対応しています。ただし借換条件が厳しく、信販・消費者金融(2社合計50万円以内)のみ可能となっているので、正直、利用価値はあまり高くありません。さらに、別途保証料も必要になるので、金利面以外のデメリットが大きすぎます。
- 四国ろうきん【一本太助】
- こちらは完飲限定の「一本太助」と非会員でも借入可能な「一本太助α」の2種類あります。どちらも、現在借入中のローン金利を半分して借り換えが可能。借換専用ローンですので、他のカードは全て解約になりますし、増額申請などもできません。返済だけ淡々としていくローンになりますが、金利が半分になるのは魅力的です。3つの中では一番利用価値が高いでしょう。
いずれにせよ、ろうきんで借り換えを検討する場合、まずは
- 貸付条件に自分が当てはまるか
- 自分が借入可能な地域の労金に、借り換え用途として利用可能な金融商品があるか
(多くの場合フリーローンになる)
この2点は最低でもチェックしておきたいところです。
労金は地域によって取り扱っているローンの種類が違う
先程も書いたように、労金は基本的に自分が住んでいる地域、もしくは勤務先の地域に所属している労金からのみ借入が可能です。
具体的には・・
- 東北ろうきん
- 青森県・岩手県・宮城県・秋田県・山形県・福島県に在住・在勤
- 中央ろうきん
- 茨城県・栃木県・群馬県・埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・山梨県に在住・在勤
- 東海ろうきん
- 愛知県・岐阜県・三重県に在住・在勤
- 北陸ろうきん
- 富山県・石川県・福井県に在住・在勤
- 近畿ろうきん
- 滋賀県・奈良県・京都府・大阪府・和歌山県・兵庫県に在住・在勤
- 中国ろうきん
- 鳥取県・島根県・岡山県・広島県・山口県に在住・在勤
- 四国ろうきん
- 徳島県・香川県・愛媛県・高知県に在住・在勤
- 九州ろうきん
- 福岡県・佐賀県・長崎県・熊本県・大分県・宮崎県・鹿児島県に在住・在勤
以上が主な地域が管轄する労金であり、その他の地域(北海道、新潟、長野、静岡、沖縄)にも、それぞれ労金が存在しています(詳しくは全国のろうきん一覧ページ参照)。
一番規模が大きいのは中央ろうきんであり、カードローンをはじめ様々な金融商品を取り扱っていますが、やはり基本条件は、団体会員や労働組合構成員の方になり、安定継続した収入があるのが大前提になります。
さらに一部の金融商品では
- ろうきんの普通預金口座が必要
- 勤続年数が1年以上の方
(自営業者等の方は3年以上事業を行っていること)
などの条件に加え、中には毎年保証料を支払う必要があったりと、かなり厳しいです。。
しかも、借り換え用途として借りる場合、一般的なカードローンのようにWEBで全部契約が完結するわけではなく、窓口での対応になることも多いです。
また、自分が在住・在勤している地域以外のろうきんでは借り換えをしたくてもできないので、結論としては、あまり積極的に検討する必要はないかな、と思います。
それでも借入を検討するならば「自分が団体や組合に加入していて、かつ条件が当てはまる地域に借り換えローンがあるかどうか」をキチンと調べてから審査を受けましょう。
別に無理にろうきんで借り換えしなくても借金は完済できる!
一方、これまでの解説を読んで、とてもろうきんでお金借りるなんてムリ・・・という方は、ろうきんと同じくらい金利が低い銀行カードローンがちゃんと用意されていますのでご安心を!
例えば、最近はテレビCMでもよく見かけるようになった「みずほ銀行カードローン」は、銀行カードローンならではの低金利キャッシングが特長で、借り換えにも最適です。
さらに、インターネット広告で急拡大中の「住信SBIネット銀行カードローン」も、最大限度額や金利等の商品スペックはもちろん、借入残高にもよりますが、毎月の返済も2,000円から可能ですので、今後もこういった借り換えにやさしい個性的な銀行カードローンが登場する可能性は高いでしょう。
どちらも、パソコンやスマホなどから申し込みができますので、労金のように審査から融資決定までの手続きが長くないというのも見逃せないポイントです。
個人的には、借金というのはやはりできるだけ自分自身で解決したい問題だと思うので、労金でのキャッシングは最後の手段としてとっておき、まずはネットから申し込みができる低金利カードローンから借り換えを検討していくのが、一番いい方法ではないでしょうか。